DF−DarkFlame−-第七章-−8page
今日、健太郎がここに呼び出されたのは【紅】を追放されたDF全員が【燈火】への加入を望んでいる為、健太郎に依存はないか確認する為だった。
「ええ、かまいません」
なんでもないかのようにあっさりと返答をする彼に、八識が
「間接的に智子ちゃんの仇でも?」
と念を押した。
自分には敵討ちの資格などない
それが健太郎の意思だった。
智子から人間の前畑健太郎を奪った自分が何をしてやれようか。
斬場からは器を替えるか? と言われたが健太郎は断った。
自分はこのまま健太郎として生きる。
器が滅ぶその時まで。
それこそが贖罪。
どうして、自分達のような生物が存在してるのか?
そう呟く健太郎に八識は投げやりに呟いた。
それは神のみぞ知るといった所かしら
斬場がそれにつけたした。
もっとも、俺達に神なんぞいればの話だがな。
第七章(最終章) 完
© 2013 覚書(赤砂多菜) All right reserved