DF−DarkFlame−-第一章-−1page
これが自業自得ってやつか…。
心の内で自嘲する。
さっきの戦いで色々なものを失った。
誰もが恐れた力を。
力を収める器を。
そして、唯一自分と伍すると認めた…、友を。
残された時間は少ない。
意識は霞れてゆき、自分の存在が保てなくなっていく。
散り々々になっていく自分を、半ば諦め気味に思いながらも生存本能は必要なものを求めていく。
新たな器。
そして、糧。
今までとは状況が違う。
ダメージが大きすぎる為に糧は一つや二つではとても足りない。
…だが、もうそれを探す為の力も残っていない。
なんで負けるんだよ。お前
友と呼んだ相手を恨みたくなった。
予定が違う。勝つつもりなんてなかったのに。
なぜこうなったのか。
だが、それすら思い出せない。
受けたダメージが大きすぎて、記憶すら消滅しかかっている。
器だ。
器が…必要……だ…
自我すらも危うくなっていた時、それは届いた。
「あ、あれなにっ?! 父さん、ちょっと来てっ!」
…声。
ああ、どうヤラ。
マニアイ…ソ……ウ……………ダ
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