DF−DarkFlame−-第五章-−1page
DF、それは黒い炎のエネルギー生命体。
いつ、どうやって発生したのかは、DF自身すら知らない。
あるいは大地を汚し、自然を我が物顔で破壊し続ける人間に対して、地球が生み出した天敵だったのかも知れない。
なぜなら彼らは自らの一部を切り離し変質させた炎術と呼ぶ能力で人間を焼き、その魂を食らう。
そうしなければ彼らは自然消滅するしかないからだ。
また、黒い炎の本体剥き出しのままでいると消耗し、消滅へといたるため、人間の肉体を己の存在を収める器として乗っ取る。
肉体を乗っ取られた人間は、炎術に焼かれた人間同様に魂を食われる。
故にDFに乗っ取られた人間達はもはや死者と言っていいだろう。
そして、現在。
黒い炎を秘めた死者達は何食わぬ顔をして人間達に混じっている。
人間達は自らの天敵の存在すら知らないというのに…
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