過ぎた願い−01page






  ずっと見ているだけだった。
  それしか出来なかった。
  そして、いつか彼は誰かを愛するようになる。

  ずっとその事を悲しんで哀しんで…。
  そして、ある時。
  声が聞こえた。

  『それと引き替えに何かを失う覚悟はありますか?』

  たぶんそれは最初で最後のチャンス。
  だから私は…。






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