カミキリバサミ−22page
本の案内はなんというかショートカットだった。
普通は通らない道。
道ですらないもの。
通ってはいけない場所すら平気で矢印は示している。
しかし、普段なら躊躇するはずの誠は、ためらいなく指示に従う。
ページをめくっていくうちに当初に目的としていた場所が変わっていっているのに気付いていたからだ。
目標が移動しているのだ。
13人目の犠牲者が出てからでは全てが遅い。
間に合ってくれよ。
ページをめくりつつ誠は走り続けた。
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